そこ知り!015 前向き抱っこ

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そこ知り!013からは、会員の皆様からの読者アンケートを元に、リクエストのあった内容をお送りしています。今回は抱っこ紐を用いた、前向き抱っこについて考えていきます。
もくじ
はじめに
今回は抱っこ紐を用いた、前向き抱っこについて考えていきます。
子どもへの刺激が強過ぎる・理想的なベビーウェアリングの姿勢がとれないという支援者側の意見もある一方、子どもが喜ぶからよくやっています、という養育者もみられます。前向き抱っこの現状などを見ていきましょう。
1● 前向き抱っことは?
赤ちゃんと大人のお胸同士が接する抱っこを、対面抱き、もしくは、コアラ抱きと言いますが、赤ちゃんの背中が大人の胸に接するように赤ちゃんが大人と同じ方向を見る姿勢が前向き抱っこと言います。英語ですと、facing out、front outward facing、と表現されることがあります。
2● 前向き抱っこの注意点
前向き抱っこに関する見解を抱っこ紐メーカー、Boba社とErgobaby2社の考えをみてみましょう。
▶Boba Japan(外向き抱っこをしない9つの理由)
主に、理想的なベビーウェアリングの姿勢が取れないこと、赤ちゃんとのアイコンタクト・コミュニケーションがとれない、体温調節ができないといった点に加え、赤ちゃんを抱っこする大人の体への負担について言及されています。
▶Ergobaby(外向き抱っこ)
イギリスのErgobabyが作成しているコラムに、利点と留意点がまとめられています。前向き抱っこは、ベビーカーと違い高い目線で抱っこできる為、様々なものを見たり、触れたりできる楽しさがあるとのことです。ただし、前向き抱っこができるサイン(赤ちゃんの脳の発達、頭部・頸部のコントロールが良好であること、外を見たい・外に関わりたいという自発的な好奇心が生まれていること)が確認されてから行うべきであり、早い段階からの前向き抱っこは推奨していません。しかも、始めは5〜10分から初めて、刺激が強すぎるようなら対面抱っこや腰抱きといった方法へ切り替えることも必要であるとのことです。特に、赤ちゃんが眠ってしまったときは、気道確保の観点から必ず対面抱きにするよう注意喚起されています。
参考
Explore the World with Baby Facing Out | Ergobaby
3● 前向き抱っこできる製品メーカー 一部紹介
▶ベビービョルン:約5ヶ月頃〜(赤ちゃんの首の筋肉、脊椎、および腰の十分な発達がみられる頃)
▶前向き抱っこ対応なし:sun and beach、ISARAなど
4● まとめ
JaBAが抱っこの重要なポイントとして掲げているのは「安全であること、親子双方の健康を守り発達を促すこと、親子の絆形成を促し心を育むこと」の3点です。
その上で、身体をコントロールできる筋肉が十分についていること、不快であることを意思表示できる段階に成長した赤ちゃんと、短時間に目的を持って前向き抱っこをすることは、子どもと養育者のコミュニケーションの一つとして効果があると捉えています。お散歩の時に、前向き抱っこをしながら、親子で指差しながら風景を楽しんだりすることは、大好きなパパ・ママの近くで安心しながら世界を楽しめる良い機会となり得るでしょう。一方で、どこか目的地に向かうときに漫然と前向き抱っこをすることは避けたほうがいいと考えます。
ベビーウェアリングコンサルタント(抱っこ・おんぶを教授するベビーウェアリングの専門家)の方は、注意したい点を整理しておくことで、より親子に寄り添った支援ができると思います。
日本ベビーウェアリング協会では、安全で(事故を防ぐ抱っこ)、親子双方の健康を守り発達を促す、親子の絆形成を促し心を育む”抱っこ”を周知啓発しています。
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