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対談:災害とベビーウェアリング

抱っこ・おんぶのおはなし
抱っこ・おんぶのおはなし
今回のブログは災害時のベビーウェアリング&赤ちゃん、こどもを連れた避難、避難生活について、JaBAのスタッフの森さんと、細川さんのお話しを対談形式でお届けします。
細川 真利さん
助産師、看護師、防災士、ベビーウェアリングコンサルタント。3児の母。JaBA正会員。高知県「このは助産院」開業。
森 有希子さん
3.11東日本大震災の際、福島県で避難生活を経験した。ベビーウェアリング講師。2児の母。

1. まず命、そして何を備える?

東日本大震災3.11から今年2022年で11年を迎えました。当時、私はまだ子どもが生まれる前でしたが、その当時の経験と、もし今、子ども2人がいる状態で災害が起こったらどうしたらいいのか?防災士の細川さんに色々お話を聞いてみたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

3.11後、子育て中のママ、パパも防災意識が高く災害に備えて色々準備していると思いますが、災害に備えるときに大事なことってなんでしょうか?

災害発生時はまず命を守ること、安全なところに避難することが大切ですね。災害発生後は物資が届くまでは、家族の非常食など災害時の備蓄は最低3日分と言われます。食べ物などの他にトイレ用品や衣類、サランラップなどもあると良いです。ラップはお水が使えないときなど、なにかと使えます

子育て中のママ、パパと考えるとお出かけ用品を常に入れているような、いわゆるママバック、パパバックって災害時の持ち出しバックに最適かな?と思いますがどうですか?
私もまだ子どもが1歳くらいの時は、お出かけバックと抱っこ紐を玄関脇に常に置いてあったんですが。

お出かけバックだと、着替えやオムツ1日分、離乳食が必要な時期であれば離乳食などの必要なものが揃っていますね。普段から使い慣れているバッグだと、いざというときのにも慌てなくて良いかもしれませんね。
アレルギーがあるお子さんについては、母子手帳に注意するメモ書きなども追加しておくとさらに良いですね。

2. 食べ物、飲み物

災害に備えて抱っこ紐や災害時用の食べ物、飲み物を準備している方もいますね。そういった場合のアドバイスはありますか?

災害用の非常食など使ったことがない、食べたことがないってことが多いですよね

確かに、災害備蓄用のお茶やお水は、3.11のときに避難所で初めて飲みました。普段のものとちょっと違う感じしましたね。
先日私も期限切れが近くなった非常食、ご飯を家族で作って食べてみました。お湯でもどしたり、水で戻したり、中にスプーンが入ってたり。夜作って朝食べてみたり。いろいろ試してみました。実際作ってみて、あ、中に乾燥剤が入っててお湯を入れるときに慌てて取り出したり。冷めても美味しい。などいろんな発見があって、一度作ってみると次からは安心して作れますね。備えているものを普段の生活の中で試しておくのも大事ですね。
 食べ物・飲み物もそうですが、抱っこ紐なども普段使っていないものを準備している場合は、普段から使い慣れておくようにして、いざというときに安心してスムーズにつかえるようにしておくと良いです。お子さん自身も抱っこ紐が変わるとびっくりする場合もありますから。

3. 乳幼児の親子ならではの備え

車での避難が必要な地域もあると思いますが、車に必需品を積んでおくのも良いですね。
女性の生理用品やオムツ、授乳パットなどはお店から無くなってしまって買えないこともありました。

食べ物を車へ備えるのは難しいと思いますが、衛生材料や、腐らないものなどは車に準備できますね!
最近は自治体の避難所でも、衣類やオムツの他、生理用品なども準備していることがあります。但し、避難者の人数分の備蓄は難しい状況もあります。また、授乳パットや抱っこ紐などは、置いてあるケースの方が少ないでしょう。
ご自身が普段使い慣れているもの、そういったものは小さめの衣装ケースなどにまとめて車に入れておくのも良いですね。私は携帯用のトイレを車にも準備しています。

車内への備えは、お家に入れないってときにも役に立ちそうですね。
あと、子どもの服を車やお出かけバッグに準備していたんだけど何ヶ月か過ぎてしまい、いざ着替えようとしたらサイズアウトしていた、ということがたまにあります。災害用だと更に起こりそうですが?

ありますよね。。。お子さんの普段着ているお洋服がサイズアウトして買い替えるタイミングで、災害用の準備物も一式見直していくと良いと思います。

そうかぁそのタイミングなら着れない!ってならないですね。
3.11のとき、私自身が2週間ほど一次避難所の小学校に一泊、その後、夫の職場関連の避難所で避難生活をしていました。
当時は子どもは居なかったんですが、避難している子どもと接することもありました。子どもたちの不安、恐怖は計り知れないものがあります。自分も子どもをもち、ベビーウェアリングについて学んだ今では、そんな中にいるときにこそベビーウェアリングって大事なのではないかな?と思います。

4. 乳幼児との避難生活

実際に避難した親御さんからは、避難所で赤ちゃんの泣き声を気にしてずっと避難所の外で抱っこしていたり、抱っこしている時間も長くて体が疲れた・・といった話を災害後の聞き取り調査の報告で聞くこともあります。
また、後片付けのときも安全に寝かせられるとは限らないので、抱っこやおんぶが必要になるときがあるかもしれませんね。特にお子さんが小さな方は抱っこ、おんぶ紐があってベビーウェアリングできれば親子がお互いに安心して過ごせるし、両手もあくので後片付けなど作業もしやすいかもしれませんね。

避難するときだけでなく避難生活の中でも、子どもはお母さんやお父さんとふれあっている安心感を得られます。
加えて、大人も安心感を得られ、体への負担軽減もできます。ベビーウェアリングは親子双方にとって、大きな役割があると思います


編集後記:避難所での生活を思い返し、今、子どもを連れて避難所に居たらと考えると、乳児期の赤ちゃんであればベビーウェアリングを常にしていたいし、幼児から小学生でも不安、恐怖、悲しみを感じていれば、いつでも抱きしめていたいと思います。子どもを守らなければならないという使命感もあるかもしれませんが、ベビーウェアリングで得られる触れ合いを通して、大人である自分自身の安心にもつながるのかな?と感じています。 このブログで災害時の準備をしている方、考えている方たちのお役に立てれば幸いです。

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