賛助会員を募集しています♪ 会員についてはこちら!

開催報告:父親の育児と子育て支援

お知らせ
お知らせ
「父親の置かれている現状を知り、育児全般への能動的な参加を促すヒントや、アプローチの仕方などについて理解を深める」ことを目的に、2021年12月11日(土)、特別勉強会「父親の育児と子育て支援」を開催しました。動画配信希望の方を含め9名のお申し込みで、当日参加は4名でした。
ベビーウェアリングコンサルタント、助産師、保健師、看護師、会社員等の方々が参加くださり、色んな視点からディスカッションができました。 講師はNPO法人ファザーリング・ジャパン中国代表、広島在住の片元彰さん。「笑っている父親になろう」を掲げて活動しているNPO法人ファザーリング・ジャパン、中国地区の法人代表です。ご自身が育休を取得した経験を元に、当事者として感じた子育て支援の現状に思うことの他、男性の育休取得の変遷や現状・課題をお話くださいました。
片元さんのHPやSNSのリンクはこちら
主夫のぽぽさん
時短家事と時間管理とファザーリング

当日の主な内容
・講師講演「父親の育児参加の状況・変遷や展望についてのお話」
・当協会代表理事柳井との対談「父親育児の現状と課題」
・質疑応答(事前アンケートからの抜粋含む)

1. 男性の育休取得の現状

まず、この数字、なんの数字?から始まったお話。

2020年度の育休取得率、女性が81.6%、男性が12.65%。日本政府の目標が13%だったことから、惜しい結果になったことがわかります。2025年、日本政府の男性育休取得率目標は30%を目指しているそうです。 改正育児・介護休業法が2021年に改正され、今年2022年4月から施行され、男性の育休取得は今後増えていきそうですが、男性が育休取得するメリットとして次のようなものが挙げられました。

●育児ストレスの軽減
●夫婦関係が強まる
●自分の労働生産性の向上
●自活力があがる(地域とのつながりが強まる)

また、子ども達が多様な父性に接することで、多様な社会性や職業感が育つというのも魅力的でした。実際、片元さん育休取得中のお宅に遊びにきた子どもたちが「パパが家にいるのはなんで?」というエピソードから、多様性の一つを実感できる良い機会だな、と感じました。

「育休はとることが目的ではなく、ライフステージに合わせた柔軟な生き方をすることで、自分の生き方の選択肢が増えることに繋がる」人生100年時代、パパ・ママ当事者もマインドシフトが必要だな、と思うところがありました。

2. 父親育児や育児支援の現状と課題

事前・当日に頂いた質問への質疑応答形式で、話しを進めた中から、ぜひシェアしたい内容はこちらです。
Q 男性育休のメリットをどのように男性自身に感じてもらうか?
A 父親自身へのメリットよりも、子どもへのメリットを強調する。 Q 企業が父親の育児参加・育休取得を積極的に促すにはどうするか?
A 企業へのメリットを共有する。急な休業となる病気や忌引などと異なり、実は育休は予定や期限を事前に決めることができるため、企業としては人材配置・管理をしやすい。しかし「育児のために”男性”が休む」ことへの心理的なハードルがあり、社会全体の風潮の変化には(残念ながら)時間がかかりそう。 Q 妊娠中から父親としての意識を高めるには?
A 出産前後の母親の変化を学ぶことが、ママを支える上で大切。 Q パパはどんなサポートがあると、育児しやすいか?
A 男性はコミュニケーションがとりづらいことが多いので、子育ての現場(公園など)にいるパパには積極的に話しかけてほしい。

3. パパが参加しやすい抱っこの講座のあり方

男性を含む参加者同士のディスカッションでは、抱っこの講座をどのように工夫したら、パパが能動的に参加できて、パパの満足度があがるか、というテーマで意見交換しました。 男性講師だと参加しやすい
→一つの案として、抱っこの講座を男子学生に手伝ってもらうことで、現役パパは参加しやすくなり、また、学生には乳幼児のお世話をするパパの姿をみせることで、子育てする男性のイメージをもつキッカケになると良いかもしれない。 ●女性講師だと「女性だから使えるのでは?」と感じる男性もいる ●産前は「抱っこ紐を使うことに抵抗を感じる」男性もいる ●抱っこ紐を使う男性はかっこいい!と感じる女性は多いことが男性にとっては意外なので、もっと抱っこ紐を使う男性像をアピールしてもいいかもしれない。 ●「パパ歓迎」講座とすると男性は参加しやすいかもしれない。「パパ限定」と標榜すると「育児への参加が積極的(すぎる)パパばかりが参加していそうで、自分のようなパパがいくのは気が引ける」と感じそう。
講師の片元さんからは「抱っこだけしていれば良いわけではなく、家事などもする場面では、抱っこ紐を使いながら作業をする必要が生まれてくる」という実体験に基づくお話がありました。パパができるだけ早い段階で”抱っこ紐の必要性”に気づけると、抱っこ紐の使い方をマスターしたい!という気持ちに繋がりそうですね。

4. 当日参加者からのご感想

当日ご参加くださった方の満足度は…皆さん「とても満足(5)」でした。ありがとうございます!
フォームの回答のグラフ。質問のタイトル: 今回の勉強会の満足度はいかがでしたか。回答数: 3 件の回答。 どんなことが学びになったか、という質問には次のような回答が寄せられました。 [word_balloon id=”1″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” name=”当日参加者” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]●父へのメリットよりも、子へのメリットを話すとよりよく聞いてくれるという心理。
父のあり方も、働き方や育休も、抱っこツールと共通して選択肢が増えることが大切なんだなと、全てに共通することなんだなと納得。
●①育休取ることで、仕事の見える化が進む②育休は期間が決まってるので、企業で推進しやすいはずという考え方
●パパ抱っこが萌えることを、もっと全面に出していいこと。男性が講師だと参加しやすい。[/word_balloon]

[word_balloon id=”2″ size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” name=”JaBA さん” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]ありがとうございます![/word_balloon]

あとがき

抱っこやおんぶの専門家、ベビーウェアリングコンサルタントが相談にのるパパママも、徐々に「パパが育休とるんです!」という話しがチラホラいらっしゃるようになってきています。育休取得中、パパが家庭で能動的に動きやすくするツールの一つに「抱っこ紐」があると思います。ママの身体の回復のため外へ赤ちゃんとお散歩、ママと交代で寝かしつける、など、色んな場面でパパが抱っこ紐を活用する場面は多いです。そこを、できれば産前から”リアルな生活”を意識できるよう、子育て支援の様々な場面で発信・情報提供できるといいな、と勉強会に参加して感じました。

参考リンク

NPO法人ファザーリング・ジャパン NPO法人ファザーリング・ジャパン中国 「父親」が育児に携わった子が優れている理由」(東洋経済オンライン 2018/07/27記事)

コメント

タイトルとURLをコピーしました